金融資産運用(日本銀行が行う金融政策)
2025年09月12日
「日本銀行が行う金融政策」
金融政策とは、日本銀行が物価を安定させるために行う政策のことです。
たとえば、景気が悪くなってモノが売れなくなり、モノの値段(物価)が下がってきたとします。すると日本銀行は、市中銀行などが持っているお金の量を増やし、お金を貸し借りするときの金利が下がるようにします。これにより、会社は銀行からお金を借りやすくなって事業を拡大するなど、経済活動が盛んになり、モノを買う人も増えるため、物価は下がりにくくなります。
逆に、景気がどんどん良くなってモノが売れすぎ、モノの値段(物価)が上がってしまうと、お金を持っていても買えるモノが少なくなってしまいます。そうした心配が出てくると、日本銀行は市中銀行などが持っているお金の量を減らして、金利が上がるようにします。すると、お金が借りにくくなり、会社の生産など経済活動が抑えられ、物価も上がりにくくなります。
おもな金融政策として、➀基準割引率および基準貸付利率の変更、②預金準備率操作、③公開市場操作の3つがあります。
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➀基準割引率および基準貸付利率の変更
中央銀行(日銀)が民間金融機関に貸し出す際の基準金利を上下させることです。
②預金準備率操作
民間銀行は将来の預金の払い戻しに備えて、預金残高の一定割合を準備預金(法定準備金)として日本銀行に預けておかなければなりません。
これを準備預金制度といい、この一定割合を支払準備率(法定準備率)といいます。日銀はこの支払準備率を変更することで市場に流通している資金量を調節しています。
例えば、準備預金制度の準備率を引き上げると、民間銀行の手持ち資金が減少しますから、市場に流通する資金量の減少となり市場金利の上昇要因となります。
一方、準備率を引き下げると、民間銀行の手持ち資金量が増加しますから、市場に流通する資金量の増加となり市場金利の下降要因となります。
③公開市場操作(オペレーション)
日本銀行が市中銀行との間で国債を売り買いすることなどによって、金利の水準を調整する方法です。
国債などを買うことを「資金供給オペレーション」(買いオペ)といい、世の中に出回るお金の量を増やし、金利を下げる効果があります。逆に国債などを売ることを「資金吸収オペレーション」(売りオペ)といい、世の中に出回るお金の量を減らし、金利を上げる効果があります。
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好景気の時:基準貸付利率などを上げる→効果:金融引き締め→金利上昇
支払準備率を上げる→効果:金融引き締め→金利上昇
売りオペ→効果:金融引き締め→金利上昇
不景気の時:基準貸付利率などを下げる→効果:金融緩和→金利下落
支払い準備率を下げる→効果:金融緩和→金利下落
買いオペ→効果:金融緩和→金利下落
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※景気は金利や株価、賃金、物価、債券価格などに影響します。※
景気と金利は密接な関係にあり、一時的に好景気の時は金利が上がり、不景気の時には金利が下がる傾向にあります。
また、好景気の時には物価や賃金、そして株価も上がりますが、不景気の時には賃金や株価も下がります。ただ、債券価格については、好景気の時にさがり、不景気の時に上がるといった逆の動きをするなど、各々の動きが異なります。
※債券価格と金利は逆の動きをします。※
一般的に世の中の金利水準が高くなると、新しく発行される債権は既存債券より高金利になります。この場合、新しく発行された債権の方が相対的に魅力的な金利水準となるため、既存債券を売却する圧力となり、債券価格が下落します。
反対に、世の中の金利水準が低くなると、既存債券の金利は相対的に魅力的な金利水準となるため、既存債券を購入する圧力となり債券価格が上昇します。
※日本銀行は、消費者物価の前年比上昇率2%を物価安定の目標にしています。※
合同会社良いまち不動産 奥田良三