金融取引に関する法律
2025年09月19日
シロウトの投資家が金融商品の取引でだまされてりしないよう保護するために、様々な法律が制定されています。
1.消費者を保護する法律各種
➀金融商品取引法
消費者保護のための横断的法制や、貯蓄から投資に向けての市場規模の確保などへの対応を図ることを目的とした法律です。
この法律では、金融商品取引業者を第一種金融商品取引業、第二種金融取引業、投資助言・代理業、投資運用業の4つに分け、「虚偽告知」や「断定的判断の提供」等の禁止などの行為規制をしています。投資家を特定投資家(プロ)と一般投資家に分けており、前者においては広告規制、契約締結前の書面交付義務、適合性の原則(顧客の知識、経験、財産の状況や目的に合わない勧誘を行ってはならないという原則)などの行為規制が免除されます。
②金融サービス提供法(金融サービスの提供および利用環境の整備等に関する法律)
金融商品の販売業者に対し、元本が割れる可能性があるなどの顧客に説明すべき事項(重要事項)の説明を怠り、損害が生じた場合に販売業者が損害賠償責任を負う(元本欠損額が損害額と推定される)ことを定めた法律です。幅広い金融商品を対象としており、外国為替証拠金だども適用対象です。
③消費者契約法
事業者の一定の行為により契約者が誤認、困惑した場合に、消費者が契約の申込みや承諾を取り消すことができる法律です。
④金融サービス提供法と消費者契約法の違い
・金融サービス提供法
適用範囲:金融サービスの提供契約
対象:個人・事業者(機関投資家以外)
法律の提供効果:損害賠償請求(元本欠損額=損害額)
・消費者契約法
適用範囲:消費者と事業者間の契約すべて
対象:個人
法律の適用効果:契約取り消し
2.その他のポイント(列挙)
➀金地金の販売に係る契約の締結は、金融サービス提供法上の「金融サービスの提供」の対象外です。
②個人事業主は、消費者契約法上の「消費者」には該当しません。
③金融商品取引法では「有価証券デリバティブ取引」や「通貨・金利スワップ取引」も規制の対象とされます。「国内商品先物取引」は対象外です。
④金融商品取引法における一般投資家への契約締結前交付書面の交付義務は(交付を要しない旨の意思表示があった場合でも)免除されません。
⑤犯罪収益移転防止法では、金融機関は顧客の「本人特定事項(氏名、住居、生年月日等」「取引を行う目的」「職業」の確認を行う必要があり、取引記録は7年間の保存が義務付けられています。
⑥金融ADR制度は、金融商品取引において金融機関と利用者の間で苦情・紛争が発生したときに、当事者以外の第三者(金融ADR機関)がかかわり、裁判以外の方法で迅速な解決を図る制度です。
⑦盗難カードにより預金が不正に払い戻される被害にあった場合でも、本人に過失がなければ(預金者保護法に基づいて)100%保証されます。しかし、本人に軽過失がある場合には75%保証となり、重大な過失があった場合には保証されません。
⑧消費者契約法における契約取り消し権は、消費者が追認できるときから1年、あるいは消費者契約の締結時から5年を経過すると消滅します。
⑨「金融サービス仲介業」の登録を受けた事業者は、特定の金融機関への所属が不要です。
合同会社良いまち不動産 奥田良三